節目 2021 (2)

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節目 2021 (1) - moonroom

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2021年10月 小論文が書けず自信喪失。ペーパーレスの世界線で働くわたしの右手は、ソッコー腱鞘炎になる。自信喪失期と重なり、半泣き状態で友人に助けを乞うたこともあった。「資料文にはツッコミを入れる」「反駁は意見をフェイントさせるイメージ」等、ちゃんとした人が聞いたら意味わからん話だと思うけど、易しく落とし込んでもらった。

月末に、第一志望の一次試験に合否発表があり、通過した。10倍近い倍率を越えることができたのだ。「わたしの人生では考えられない大学」だったのが、もう少しがんばったら手の届くかもしれない、射程圏内の大学になった。

 

2021年11月 長い長い1ヶ月だった。1次試験通過発表の1週間後に2次面接試験。講師の彼は面接試験のことを「魔の面接試験」「圧迫面接」だと言った。ひとりの研究者として複数の教授に詰められるのだ。

面接イベントで失敗したことがないわたしだったとしても、いつものノリでは通用せん。猛特訓の1週間が始まった。泣きながら面接官役からの圧迫に耐える日々。「るなは面接まで行けば大丈夫でしょ」という友人の言葉は支えにはなったけど、鵜呑みになんてできないし、とにかく辛かった。

講師・仲良しの大学教授・志望校に通う友人との重ねた鍛錬の甲斐あって、本番は拍子抜けするくらい和やかに感じた。和やかすぎて、これはもう初めからわたしになんぞ興味なく、落とすつもりで優しいのか?と思っていた。

併願した2校の小論文・面接試験もこの月にあったため、週末が来る度に試験だった。小論文はテーマによって書けるクオリティに差が出るから最後まで安心はできなかった。最後の方は「小論文は65〜70点とる!後は面接で取り返せれば帳尻合うはず」と言い、自信の無さを紛らわせていた。

それに、序盤に魔の練習ウィークを乗り越えたわたしに面接試験は怖くなかった。しかも併願校だし。流石に教授陣11人にコの字型に囲まれる、裁判みたいな面接は緊張したし受験番号1桁言い間違えたけど、「緊張しています!声デカくですいません!」と言ったらウケたからこちらも和んだ。

 

2021年11月最終日 第一志望の最終合格発表日だった。「今日終われば、奇跡。でもそれは文字通り奇跡だから、あり得ない。ここまで来れたことが凄いし、それもそれで縁だ」と何度も自分に言い聞かせた。それでもやっぱり受かりたいという欲は出る。結果を知るだけなのに眠れなかった。

ずっと並走してくれた講師の彼、英語の勉強をみてくれた講師、高校の先生や力添えをしてくれた大学教授、励まし見守ってくれる上司や友人。とにかく色んな人からパワーをもらっているわたしは、実績・結果を渡すことが恩返しになる。「るなちゃんのこと応援してて良かった」って思われたいじゃん…? 当人らは口を揃えて「気にしない」というけれど、わたしは気にする。

午前11時を少し過ぎた頃、合格がわかった。最終倍率10倍以上を残り抜いたんだ。嬉しいというよりも、携わってくれた人に対して結果として返せることにホッとした。念願の春からひとり暮らし確定、NEW LIFEへの切符をゲットした。受験生が終わった。

 

12月 第3志望の結果発表の日に受験票を控え忘れて合否確認ができずにいたら、突然スクリーンショットとともに母にネタバレされた。万が一落ちてたらどうするつもりだったんだよ。第2志望は社会人入試枠で受験したので、第1志望とはまた別の意味で難関であり、自信がなかった。高校生が応募する枠と違い、志願者に対して合格者を出さなくてもいいからだ。「合格」の文字を見たとき、小論文頑張ってよかった〜と電車内でガッツポーズした。全ての結果が出揃い、本当の本当に終わった。

 

 

今回わたしが合格できたのは紛れもなく講師である彼のおかげである。いくらお礼をしても足りない。彼自身も大学生活を両立させながら、二人三脚で導いてくれた。「こんなに噛み砕いて教えた経験は初めてです」と言っていた。

英検勉強を見てくれたもうひとりの講師の彼は「落ちたところで別に誰も離れていかん」と常に励ましてくれた。お世話になった愛知の大学の先生も「絆されたとはこのことなのよ」と言ってくださった。何気ない言葉たちがどれだけ救いになったか。

わたしはこれまでの人生を通して「先生」という存在に恵まれていると思った。高校時代の先生に「君を見ていると教師の教えたい欲が掻き立てられる」と言われたことがある。わたし決して成績が良いタイプの学生ではなかったのにね。そのくせ口達者なところがあるから本当に厄介だったと思う。それでも「先生たち」は、わたしの可能性を信じてくれた。

 

合格できたことは素晴らしいけど、通過点の1つに過ぎない。わたしは次の4年間でもっともっと賢くならなきゃいけない。直さなきゃいけないところも沢山ある。(変な男に引っ掛かりやすい癖とか、浪費癖とか、詰めが甘いところとか!)

それに大学入学を機に、人生が変わった!とも思わない。まだ何も変わってない。だけど、変えるチャンスをもらった。ここからだよ、わたし。

 

2021年は激動の1年だったけど、丸くおさまった〜!

 

2022年も楽しみになったね。また書きます。長文読んでくれてありがとうございました。